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そもそもラウドネスとは何ぞや?

先日のブログ「音楽業界もラウドネスの時代へ」で、音楽業界も音圧レベル重視だった基準がラウドネス値へと移行されてきているという記事を書きました。
今回は「ラウドネス値」について深堀したく思います。
ラウドネスを簡単に説明すると、人が感じる音の大きさのことです。
一般的には音量の数値はデシベル(db)で確認しているかと思います。
dbの数値は音圧をそのままデジタル化し表示したものになりますが、人間の聴覚は周波数帯やマスキング(大音量の中では小さな音が聞こえにくい)などに左右され単純にdbの数値だけでは測りきれないのです。
※例えば、瞬間的な大きな音よりも長く持続している音の方がより耳障りに感じまうよね?

そこで人の感性値も加味した数値を規格化したものがラウドネスになります。

ラウドネスの数値はLKFS(Loudness, K-weighted, relative to Full Scaleの略)で表します。

先日のブログでも書きましたが、音楽も配信の時代になり、Spotifyや YouTubeで-15LKFS、Apple Musicで-16LKFSと世界基準で統一されています。
この数値を超える作品はラウドネスノーマライゼーション(自動的に音量を下げられちゃう機能)が適用されてしまいます。
TV放送やCM、映画などはラウドネス値が-24LKFSに統一されていて、この値を±1LKFS以上外れるとそもそも納品が出来ません。

というようにラウドネス値をきちんと作れていない作品は淘汰されていきそうです。

ラウドネス値を測定するにはラウドネスメーターが必要になります。
プラグインでも複数存在しますのでご自身のDAWで使用できるものを探してみてください。
・WLM Plus Loudness Meter – WAVES
・Insight 2 – Plugin Boutique
・MasterCheck – Plugin Boutique
・LEVELS – Plugin Boutique
※Wevlabなどのマスタリングソフトにも搭載されていますね。

皆さんも是非ラウドネスメーターを活用した作品作りにトライしてみてください。

下田義浩